お客様の期待に応えたい。従来の廃棄物処理サービスの枠を超えた「マッチング」とは?

お客様の期待に応えたい。従来の廃棄物処理サービスの枠を超えた「マッチング」とは?

環境コンサルティングサービスの一つである「廃棄物処理ルート最適化サービス」。全国の排出事業者様に、産業廃棄物の適正処理をはじめ、リスク分散やコスト削減などをご提案しています。今回は、この廃棄物処理ルート最適化サービスが生まれた背景や特徴、実際にご利用いただいているお客様の声を紹介していきます。

 

廃棄物処理ルート最適化サービスとは

工場や事業所から排出される産業廃棄物を、お客様のニーズや課題に応じて、最適な処理会社とマッチングさせ、契約書の締結や回収作業の管理まで一貫してサポートするサービスです。その特徴から「マッチングサービス」と呼んでいます。

「リスク分散したい」「重金属を含む廃棄物の処理先を探してほしい」「コストを抑えたい」といった、お客様の課題解消を目的としたサービスです。全国の処理会社とパートナーシップを組み、専用システムでデータベース化。そのデータベースとこれまでのノウハウをもとに、最適な処理会社を提案し、それにまつわる廃棄物管理のサポートを行います。

 

 

マッチングサービスが生まれた背景

マッチングサービスの始まりは、2010年。イーバリューの前身であり産業廃棄物中間処理業を営む株式会社ミズノから、このサービスは生まれました。ミズノの許可品目は、廃プラスチック、金属くず、ガラス陶磁器くずの3品目でした。ところが、お客様から相談されるものの多くが汚泥や鉱さいなど、私たちでは取扱いができない品目の廃棄物ばかり。そのため、相談をされてもお断りをしていました。しかし、これだけお客様が困っているのだから、なんとか応えることはできないかと考えました。

 

排出事業者を悩ませるもの

自社の業許可では対応できない場合、知り合いの処理会社を紹介するのが一般的でした。あくまで“紹介”するだけなので、調査や問い合わせはお客様自身で行う必要があります。比較サイトがあるわけでもなく、処理会社によって扱える品目や処理方法、費用なども異なるため、どこが自社にとって一番適しているのかがわかりづらい状況でした。

また、当時は紹介だけしてマージンを取るような、個人のブローカーも存在し、排出事業者からすると不透明な部分もあったといわれています。自社の廃棄物を妥当な費用で、適正に処理したい排出事業者にとって、委託先を探すのは困難で手間を要するものだったのです。

 

専門家としてトータルでサポートをする

単に条件の合う処理会社をあてがうだけでは、サービスとして十分とはいえません。私たちは、処理会社との委託契約書や実地確認のやり取り、回収作業の管理など、排出事業者が面倒と感じる部分を含めて一貫してサポートすることで、お客様に満足していただけると考えました。排出事業者と処理会社をコーディネートする「管理会社」の役割を担い、廃棄物管理の専門家としてトータルでサポートし、それをコンサルティング費用として頂くことで、不透明さを解消するようにしました。

 

①悪いところを良く見せるのではなく、客観的事実として伝える

排出事業者責任やコンプライアンスの観点から「安かろう悪かろう」で委託することはできません。私たちは処理会社とパートナーシップを組む前には、厳重な基準をもとに委託先として適切かどうかを見極めます。そのうえで、お客様へ紹介する際に懸念点があれば、それも伝えます。悪いところを良く見せるのではなく事実として伝えることで、お客様が判断をしやすくするためです。

 

 

②廃棄物管理にまつわる手間を削減したい

廃棄物管理担当者のほとんどは、様々な業務を兼任しています。そのため多くの時間を廃棄物管理に費やすことはできません。しかしながら、細かく厳しい法規制があったり、そもそも法律自体の解釈が難しかったりと、手間と負担がかかっているのが現実です。私たちは廃棄物管理の専門家として、お客様のこの様な手間や負担を取り除き、本来業務に集中できる環境を整えたいと考えています。

例えば、契約書の手配や回収において、処理業者とのやり取りはつきものです。そこをイーバリューがコーディネートすることで負担を削減します。また、許可証やマニフェストの管理、回収依頼などでは専用のクラウドシステム導入し、確実な情報のやり取りと蓄積ができる環境を整えることも重要だと考えています。

 

③知識とノウハウ、そして機動力で応える

私たちは、廃掃法はもちろん、業界事情や処理技術に関する情報も、知識やノウハウとして蓄積してきました。これらをもとに、今回の課題を解決するには、どこに委託して、どのような処理が適切なのかを考え、導き出していきます。中には、これまでに経験のない相談をいただくこともあります。そういった場合でも、自分たちに何ができるかを考え、様々な方向で可能性を追求しながら、活路を見出していきます。それは「目の前にいるお客様の期待に応える」というミッションをもとに行動しているためです。

コンサルタント インタビュー

環境コンサルティング事業部 コンサルタント 横尾 匡則

– コンサルタントとして大事にしていることは?

お客様が本当にやりたいことや実現したいことを優先的に叶えられるようにすることです。

正直、うちの利益を考えたときにお客様のやりたいことと違うことがあります。そこをうち都合で強引に進めても、お客様としては納得できなかったり、違和感を覚えたりすると思うんです。

なので、お客様が本当にやりたいことから着手するようにしています。そのためにも、何をしたいか、何ができると嬉しいかなどの「本音」を聞くことも大事にしています。そこをキャッチアップしていくことで、単なる「処理会社を紹介する会社」ではなく、「課題を解決してくれる会社」として認識していただけるのかなと思います。

もう一つは、お客様が気持ちよく仕事をできるようにすることです。それは、イーバリューがコンサルティング会社として入る意味でもあり、価値を発揮しなければならない部分と考えているからです。

 

– コンサルタントとして嬉しいと思う瞬間は?

やはりお客様に喜んでもらえたときや、頼ってもらえたのが分かったときですね。

「助かったわ!」と言っていただけたときはもちろん、「他にこんなことはできない?」と新たな相談がきたときも嬉しいです。言葉だけじゃなく、声のトーンや表情などからも感じることがあるので、「頑張って良かったな」と思いますね。

あと、社外の方と関われることも色んな考え方や価値観などを知ることができて、とても刺激になります。仕事やプライベートの話から、相手の人となりが分かって、人間関係を築いていく感じが好きですね。これは、お客様と接しているコンサルタントだからこそですね。

 

お客様の声

サミット半田パワー株式会社 業務部長 秋野 宏幸様、横井 敦子様にお話しを伺いました。

 

‐既存業者がドライバーの人手不足で配車が難しくなった。いざという時のために、リスク分散先も欲しかった

排出量が多く、複数社に委託していたが、ドライバー不足のため手配が難しくなりました。また、どこかが搬入できなくなった時のために、リスクの分散先を押さえておきたいということもあり、処理業者を探していただきました。

処理業者を探している中で、 バイオマス発電事業者協会の関係で処理業者を紹介してもらいました。 バイオマス発電由来の灰に特化した処理業を行う会社でした。ただ、新しく立ち上がった会社ということで、今まで全く事業をやられてないところに委託をするという不安もありました。

 

‐丁寧なフォローで処理業者に対する不安が解消

我々も何をどこまで情報を確認すれば良いのか、判断を迷うところがありましたので、イーバリューさんに入っていただきながら、契約に向けて話を進めていきました。

イーバリューさんにお願いしたのは、大手企業へのコンサルティング提供の実績が豊富なところが信頼できたからですね。また、(担当コンサルタントの皆さんの)処理事業の現場経験が豊富なところも安心できました。

 

‐フォローがしっかりあったため不安が解消

現地確認の際には、業者さんも初めての現地確認だったのでイーバリューさんにしっかりフォローしていただいて大変助かりました。 取引を始める前はもちろんですが、(回収が)始まってからも処理業者さんと協力して、しっかりフォローしていただきました。 それが無ければ、初めて処理事業を行う業者さんで、不安に思うところがあったと思うんですが、それらが解消されました。

 

‐廃棄物の発注や請求書は、システムを利用していることでスムーズに

廃棄物の注文も請求書の発行も(イーバリューが導入している)システムで行っています。注文のシステムについては、他の業者さんでも使いたいくらいです(笑)請求書については、うちは締め日が短いので、すぐにダウンロードができてとても助かっています。また、業者さんとの間で発注のキャンセルが通っていないなどのトラブルがあったときも、素早く丁寧に対応いただきました。

 

範囲にとらわれず、求められるレベルに応えていく

廃棄物処理ルート最適化サービスは、お客様からの相談をきっかけに、自分たちだからこそ提供できるサービスを追求して今の形になってきました。最近では、廃棄物処理の分野だけでなく、大規模な土壌の分析や測量等、お客様からの相談内容は多様であり、レベルも上がってきています。私たちはプロフェッショナルとして、ある特定の分野だけではなく、取り扱い範囲にとらわれず、お客様や社会のニーズを敏感にキャッチアップしながら、新たな分野でも専門性を高めていく努力を日々続けています。

Related

関連記事