“プロジェクト”単位での働き方とは?

私たちは、セルフマネジメント型組織という組織体系のもとに、プロジェクト単位で仕事をしています。今回は、一般的な組織と何が違うのか?そのメリットとデメリット、またなぜイーバリューがプロジェクト単位での働き方を選択しているのか?を解説。さらに、経年別に3名の社員の働き方を紹介します。

組織体系の違い。機能型とプロジェクト型

一般的に企業の組織体系は、下記の「機能型組織」と「プロジェクト型組織」に分けられる場合がほとんどです。

機能型組織

一般的に日本の企業に多いのは、「機能型」と言われる部署に分かれて仕事をする組織体系です。事業部の下に営業部、人事部、経理部、マーケティング部といったように担当業務別に部署というチームが紐づき、責任や権限はそれぞれの部署の部長や課長にあります。専門性の高い人材が育ちやすく、指示の範囲や流れもシンプルなため、変化が少ない環境で、手順化されたことの継続が求められる企業では、非常に効率のよい組織体系です。

プロジェクト型組織

プロジェクト型組織は、目的に応じてプロジェクトチームを発足させ、目標達成に必要なスキルをもつ人材を集めます。プロジェクトごとにリーダーが着き、責任や権限は彼らが持ちます。柔軟にチームを発足できるため、環境変化への適応力が高いことが1番のメリットです。また、メンバーとしても様々な経験や人との関わりができるため、モチベーションを保ちやすく、自身の強みや特徴を活かした組織体系です。
イーバリューでは、プロジェクト型を取り入れた独自の組織体系を採用しています。

なぜ、プロジェクト型なのか?

イーバリューがプロジェクト型の要素を採用している最も大きな理由は、先述した「環境変化への高い適応力」です。私たちは新サービスや新規事業を企画・立案することも多く、その実行や成功のためにはスピーディな意思決定や大胆な施策の実行が必要不可欠です。2013年に環境コンサルティング事業をスタートした当時は機能型とプロジェクト型、どちらの要素も取り入れていましたが、2018年にセルフマネジメント型組織の採用を発表したタイミングで、完全にプロジェクト型へ移行しました。

 

プロジェクト型のメリットとデメリット

ここからは私たちがプロジェクト型を採用することで感じた具体的なメリットとデメリットをご紹介します。

メリット

①効率的

目的に応じて、必要なメンバーを必要なだけ集めるため非常に効率的です。メインメンバーとして参加する場合もあれば、都度アドバイザーとして参加を求められることもあります。長期のプロジェクトの場合、発足時には参加していても、役目を終えると離れるケースもあります。参加メンバーには必ず役割があり、集められます。

②スピード感

特に新サービスを企画したり、新たな施策を実行したりする際には、市場調査等を進める過程で方針の変更などが発生します。そんな時に、都度必要なメンバーが参加したり、状況に合わせて役割を変えたりできます。

③個人の力を最大限に発揮しやすい

プロジェクトに参加する際には、「あなたのこの能力を活かして、このチームに参加してほしい」という形で指名されることが多く、必然的に“自身の強み”が発揮できる仕事が集まることになります。さらに、この“自身の強み”は「自分自身が強みと思っている能力」ではなく、「客観的に評価されている能力」です。この“強み“は、経年が上がれば上がるほど、自分自身も周囲も理解するようになるため、得意分野で仕事ができるようになります。

 

デメリットとその対策

①ノウハウが該当プロジェクトのみに蓄積されやすい

業務をプロジェクトごとに管理していると、せっかくのノウハウや気づきが他のプロジェクトへ伝わりづらくなります。例えば、とある広告施策を実行するプロジェクトチーム内で、自社ターゲットにとって有効なデザインを発見した際に、他施策のプロジェクトチームには展開されなかったというような事象です。そのため、他プロジェクトの状況にアンテナを立て、定期的に情報交換の場を設定したり、所属プロジェクトが関係ない雑談の中での情報交換をしたりする必要があります。

②責任の所在が曖昧になることがある

機能的なチームの場合には、リーダーが明確です。一方、様々な専門分野のメンバーによって発足したプロジェクトの場合、分野ごとに担当がいるため、責任の所在が分散され意思決定者が曖昧になることがあります。最終の意思決定者を立てていた場合でも、デザインやシステムなどの専門分野になると把握しづらく、意図が適切に伝わらなかったり、判断がズレたりすることがあります。そのため、プロジェクト発足時に、責任の所在や役割を確認する、また専門分野においてはあえて権限を事前に分割するなどの対応が必要になります。

③画一的なキャリアステップやビジョンが描けない

それぞれの社員の業務がカスタマイズ式に決まっていくため、モデルケースがおらず、入社1~3年は画一的な将来像が描きづらいのもデメリットの一つです。その時期は、自身の強みを見つけていく段階のため、目下の目標は明確ですが、3年以上先のビジョンはイメージが湧きづらいというメンバーも出てきますそのため、入社前後の組織体系や自社ならではのビジョンの立て方に関しての説明や、身近な先輩社員の関わりが重要になります。

プロジェクトの種類

イーバリューの中でプロジェクトは主に以下の3つ種類に分けられます。メンバーはそれぞれのプロジェクトに所属しながら、成長し、自身の強みを発揮していきます。

①機能的チーム

専門職の育成とマネジメントが主な役割で、該当メンバーはこのチームに所属しながら、発足されたプロジェクトに専門家として参加します。ITエンジニアチームや、webクリエイティブチームなど。(※社内では、施策や目標達成のための組織(プロジェクト)と区別するために、育成とマネジメントを目的とした組織を「チーム」と呼ぶことが多いです。)

②サービス提供のためのプロジェクト

お客様に提供しているサービスの運営や商品の保守等を行います。サービスを提供する工程や分野に応じてメンバーの役割が変わったり、入れ替わりがあったりします。例えば、廃棄物処理最適化サービスのマッチワンでは、新規顧客対応、委託契約書の作成や締結、ユーザーフォロー等、工程によって担当するメンバーは変わりますが、一つのプロジェクトとして活動します。また、Eラーニングシステムの『Prime College』では、システム開発、動画制作、配信設定等の工程でそれぞれ専門的に担当するメンバーがいます。

③施策実行のためのプロジェクト

営業の施策や、社内イベントなど短期間での目標達成のために発足するプロジェクトです。都度必要に応じてメンバーが招集され、目標達成後には解散します。DM施策の実行や、社員旅行の企画など。

 

メンバーの働き方

働き方:時期によってバランスを変えながら複数のプロジェクトに所属
役割:顧客や学生・社内への情報発信とヒアリング
市場の状況に応じて、その時にニーズの高いサービスの営業・提案や、新サービスの企画時に顧客に対してのヒアリングを行い、その内容をマーケティング施策やサービス企画へ反映させる。また、採用担当として学生への企業説明と面接・面談の実施。エシカルメディアの企画・執筆なども担当。
働き方:主に特定の専門性の高い領域でスキルや経験を用いて業務をする
役割:システム開発、エンジニアチームメンバーの育成とマネジメント
イーバリュー社内でのシステム開発業務の開拓者。案件受注時にはシステムエンジニアとして、提案から設計・開発・テストまでの一連の流れに携わる。加えて、チームマネージャーとしてメンバーの育成とマネジメントも行う。
働き方・役割:仕事の基礎を学びながら、自身の強みを発揮できる領域を探す
入社時から継続して、営業や顧客へのサービス案内を担当。その中で、ビジネスの基礎スキルや自社サービスの知識を学ぶ。入社から4ヵ月目の現在では、学生時代に法学部で学んだ経験を活かし、法令要約サービスのサポート業務を担当。加えて、自身が学生時代に参加していた、学生向け有給インターンシップのプロジェクトにも所属している。

このように、私たちは、個人の能力を最大限に発揮しながら、効率よく新たな事業の立案やサービスの企画をすることを理想としています。デメリットについてもよく理解した上で、対策をしながら、イーバリューらしい働き方を引き続き追求していきます。

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