新マネジメント座談会。マネジメントになって何が変わる?

昇進・昇格の制度の紹介として、前編では「制度」としてどのような基準があるか等を紹介しました。(前編記事:「昇進・昇格はどう決まる?成長し続ける組織の管理職に期待されることとは?」)

今回、2022年4月にマネジメントに昇格した3人の社員に、座談会形式でインタビューをしました。昇格を告げられた時の感想や、マネジメントになってどのような心境の変化があったのかなどを、ざっくばらんに話してもらいました。

よっしゃ!と思ったのと同時に、ホッとした気持ちになりました

2022年度の昇格者は、3月頃に全員が同時に社長に呼ばれました。候補者であることと、昇格にあたっての課題を告げられました。

昇格候補として打診されたとき、どのような気持ちだった?

小西:ホッとしました。(同期の)横尾が1年先にマネジメントに昇格していたので、良かった!今年いけた…!って。

吉田:よし、頑張ろうと思いました。でも、それ以上に課題が何なんだろうって、そっちが気になりましたね。どんなことを言われるんだろうって。

宮田:よっしゃ!となりました。なんとなくは自覚していたんですが、、謙虚にいこうと。実は、昨年のアワードを終えた頃から気にしてました。吉田と今年だよなっていう話もしていたので、ホッとした気持ちもあります。マネジメントの話が出たら、絶対教えあおうってお互いに言ってたんで(笑)

 

課題に目を背けず、どれだけ向き合うのかだと考えました

社長からは、既にマネジメントになっている社員からのフィードバックをもとに、今後の取り組むべき課題について伝えられました。

出された課題については、どうでした?

小西:率直に、やっぱそこが課題だよなぁって思いましたね。以前から言われていたことだったので納得でした。

吉田:ビジョンミーティング(3ヶ月に1度の目標設定ミーティング)で、改善事項として言われていることがそのままって感じでした。1ヵ月しかなくて、この間でどうにかなるものなのかなとも思いました。

宮田:課題の中にはすぐに改善するのは難しいものもあって。3人それぞれが課題として認識しつつも、放置してきたものだと思うんですけど、でも、それに目を背けず、どれだけ向き合えるかが見られているんだと考えました。

 

実際に、課題にはどのように取り組みました?

吉田:僕は人との向き合い方というか、コミュニケーションの姿勢といったところが課題として言われていて。評価しづらい部分もあったので、分かりやすく周りから「変わったよね」と言われるくらい変えようと頑張りました。心持ちもこれまでの「リーダーだから」ではなく、「マネジメントだから」に変わりましたね。リーダーは役割でしかないので、その任務を終えたらそれまでと正直思っていました。でも、マネジメントの役割って続くものなので、課題への向き合い方が変わりました。

小西:私が課題として伝えられたのは、後輩への”緩い雰囲気”での接し方でした。“ゆるフワ感”っていうんですかね。以前から言われてはいましたが、そこが昇格を左右するくらい懸念されているとは思ってもいなかったんです。でも、多くの先輩から懸念事項として伝えられて、捉え方は変わりました。ゆるフワの雰囲気を変えるために、別の人格の厳しい先輩を憑依させてました(笑)

宮田:これまでのフィードバックは、業務でよく関わる身近なメンバーからのものがほとんどで、こんなに多くのマネジメントの先輩たちからもらうのが初めてで。フィードバックの重みがこれまでとは違いました。マネジメントの方たちは、こういうところを思うんだって驚きもありました。強く頭の中に残って、1か月間しかないというのもあって、食らいついて行動できました。

 

 

各々にとって難しい課題。なぜ、頑張ることができた?

吉田:もう、プライドにかけてですね。

宮田:何としてでも…という気持ちでした。ここで昇格できなかったら、自分を許せなくなると思ったので。4年目でいくと決めていたので、実現できないのは違うなと。

小西:私もこれ以上は(昇格を先に延ばすのは)無理やなと…大変なことになるぞと、焦りもありました。

宮田:とはいえ、自分では出来ている・出来ていないが分からないから、どうなんだ!?これでいいのか!?誰が分かるんだ!?って焦っていました。(笑)

吉田:誰がどう見ているんだろう?って、不安もよぎりながら頑張りましたね。

会社や先輩方から認められた証拠。率直に嬉しくて涙が出ました

昇格するかどうかは、4月1日の入社式の日にサプライズで発表されました。

当日の発表を受けた時の心境は?

宮田:ここまで頑張って良かった。自己研鑽も続けてきて良かったなと。そういった努力が、マネジメントという形になったことが嬉しかったです。スピーチで前に出て、皆さんを見渡した時にやっとここまできたと思ったのを覚えています。

小西:率直に嬉しかったです。会社や先輩方から認められたという証明だと思うので、頑張って良かったなと。思わず涙が出てしまいました。

吉田:当日は、入社式で先輩代表としてスピーチもあって、採用担当として内定者の採用にも関っていて、これだけ目立っておいて昇格できなかったらどうしようって、ずっとソワソワしてました。

実は新入社員へのスピーチは前日に考えたけど、マネジメントの抱負のスピーチは決まってもないのに、2週間前から考えてました(笑)社長のいたずら心で、社長が僕の名前を呼ぶ前に「昇格者は以上です」と言われた時、「終わった…」と顔が引きつっていました。ホントにこれはまずい!と。なので、呼ばれた時はホッとしました。

 

組織や人の話をする機会が増え、“自分事感”が強くなった

マネジメントなって半年が経過。どのような変化が生まれた?

宮田:僕は意識が変わりました。何をするにも、「マネジメントだから」というのが頭をよぎるようになりましたね。朝礼で発言しなかった時に「あ、マネジメントだから、これは良くないな」と思い直したり。

吉田:以前はマネジメントになると落ち着くイメージがあったんですが、逆に発言するようになったと思います。

宮田:新マネジメントだけの懇親会をしたときに、社長からマネジメントになって落ち着いてしまうことがあるという話を伺って。その時に「落ち着くなよ」と言われたんですよね。なので、そこはすごく意識しました。慢心したらダメだ!と。

小西:私は、自分というか、周りの目が変わったんだなと感じるようになりました。一社員では大目に見られていたところも、そうではなくなったんだなと。

吉田:“自分事感”が増えたように思います。組織や人の話をする機会が増えたからだと思うんですけど、それまであまり関心のなかった他のプロジェクトのことも気にするようになって、声にするようになりました。

宮田組織の課題に目を向けようってなりましたね。前は関わっても仕方ないと思っていたんですけど。でも、それを普段から考えて、聞かれた時にすぐに答えられるようになっていないとって思います。

吉田:それが面白さでもあると思います。あと、単純に自信になりました。役職を書く時にちょっと嬉しいっていう(笑)

 

自分の力で会社に貢献したいと思うようになった

逆に、難しいことや悩むのはどんなこと?

宮田:「マネジメントなのに?」と思われる立場になったのが、自分の中では大きいですね。評価というよりは、見え方や後輩の手本になれているかを考えるようになりました。

業務では、絶対成果を出そうと。今は自分の力で会社に貢献したいと思います。周りは失敗してもいいと言うけど、自分の中ではダメですね。

小西:確かに、「出来なくてもいいよ」という考えはなくなっていきました。

吉田:イーバリューとしてどうかや、マネジメントとしてどうかで見られるので、そこの判断や立ち振る舞いが適切かどうかは難しいですね。言い方ひとつで「どうなの?」ってなるので。以前はイジリで終わっていたものが、ホントにちゃんとやれよってなると思うんです。

 

会社を創る人。そのために組織の中核になる。

皆さんにとって”マネジメント”とは?

宮田:組織をつくる、イーバリューを創る、ということだと思ってます。良いこと言いましたね!(笑)

小西:私も宮田と全く同じですね。一言でいうと、「会社を創る人」だなと。そのために周りにいい関わりや発言をする、会社の中で、中核になる人のイメージです。

吉田:僕は、会社やプロジェクトを回すというか、メンバーを導く人なのかなと。(人材サービスのシステム開発のプロジェクトリーダーをしているけど)マネジメントになってなかったら、プロジェクト進行のゴタゴタにブチ切れていたと思うんですよね(笑)

でも、後輩に「マネジメントがこれで大丈夫か?」と思わせたらダメだと。プロエジェクトやメンバーへの、責任の捉え方が違うように思います。

宮田:あと、同期で全員一斉にマネジメントになっていないのも、逆に良かったです。後輩たちに、ここまでやる必要があるんだぞと。なめるなよって(笑)でもその分、自分には今の状態にあぐらをかくなよってプレッシャーをかけてます。

 

高い壁であり、成長し続ける存在でいたい

皆さんの今後の展望は?

吉田:ここまでやって、やっとなれるんだと思われるよう、高い壁であり続けることです。後輩・メンバーを「ちゃんとマネジメントしてるね」と思われるようにしたいですね。後輩にもっと良い経験をさせようとか、成功させてあげようとか、そういうのを実現できるようにしたいです。

小西:これまで先輩方に面倒見ていただいたけど、それを自分がやる立場になって…組織のために動ける人になりたいと思いますね。プロジェクトリーダーとしても、後輩がのびのびと、もっと頑張っていきたいと思えるような。抽象的ですが、成長を促す関わりをしてきたいです。

宮田:吉田と同様、成長し続ける存在でいたいと思ってます。後輩と近い世代だからこそ、その基準を保ち続けなければと思います。業務上、今まで一人でのびのびしてきたんですけど、これからはITチームを作って「マネジメント」という名に恥じない仕事をやっていきたいです。

 

後輩に「最高だから早く来いよ!」って言いたい

改めて、マネジメントについて話してみてどうでした?

小西:二人の話を聞けて良かったですね。振り返るきっかけになったし、改めて頑張ろうって思いました。

宮田:後輩には「最高だから早く来いよ。でも簡単になれるもんじゃないぞ」って言いたいですね。なりたくても、エスカレーター式ではないし、努力が必要だぞと。でも、マネジメントになれば、自信もつくし、責任感もでてくるし、会社のことを考えるし、仕事の成果をだそうと思うし…もう、最高ですね!!

吉田:僕は一般社員と何が違うのかを考え続けることが必要で、そこを明確にしておかないと、後輩から憧れられることはないなと思ってます。そこを自分の中で持ち続けることで、マネジメントの象徴でありたいなと。

小西:やっぱり「なりたい」と憧れられる存在でありたいと思いますね。そうすると、自分も頑張れるし、後輩も引き上げられるし。それが組織に貢献することだと思います。

 

編集後記

マネジメント候補であることを告げられてからの自身の課題への取り組みや、昇格してからの心境の変化、今後の展望等を語ってもらいました。

3人それぞれのやりがいや悩み、理想像がある中で、共通するのは「マネジメントになって良かった」ということ。仕事や組織・人への向き合い方などにおいて、これまでになかった視点で、新たな世界が広がったからだと思います。憧れられる存在として、成長し続けたいと語る3人の今後の活躍に期待です。

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