廃棄物リスクマネジメントのパッケージサービス『Double Gate(ダブルゲート)』は、廃棄物管理における法令違反や不祥事を引き起こさないための強固な仕組みを提供します。事業活動において、排出事業者責任の強化やコンプライアンスの重要性が高まる中で、どのようにその堅牢な仕組みづくりを実現させていくかをご紹介します。
廃棄物管理を5つのフェーズに体系化
廃棄物を適正に管理し、処理委託をするためには、大きく5つのフェーズがあると考えています。①リスクの把握、②正しい法解釈、③管理の仕組みづくり、④廃棄物処理の最適化、⑤社員教育です。
この5つのフェーズが適切に機能していることが重要です。どこかが不十分だと、そこから思わぬ事態に発展することがあります。多くの企業様の廃棄物管理における問題や悩みに対応する中で、適正管理をするために何が必要かを体系的に整理し、それに応じたサービスを開発していった結果、この『Double Gate』というパッケージサービスが生まれました。
フェーズ1:リスクの把握
「当社の廃棄物管理が本当に問題ないか不安」「今は大きなトラブルはないが将来的に何かあるのではないか…」本社管理部門のご担当者様の漏らした声が始まりでした。
1つ目のフェーズ【リスクの把握】とは、廃棄物管理状況の監査サービスです。対象とする拠点のマニフェストや委託契約書、行政への届出等の廃棄物管理に必要な書類のチェック、保管置場の確認などを行い、まだ顕在化していないリスクの抽出までします。そして、監査報告書としてまとめ、改善提案をします。例えるならば、健康診断です。個人においては自分では認識していなかった病気のリスク、つまり企業における潜在的な法令違反のリスクを洗い出します。いずれも早期発見が重要です。
フェーズ2:正しい法解釈
コンプライアンスのためには、法律を正しく解釈することが必要不可欠です。しかし「法律を見ても自社のケースではどう判断すべきか分からない」「行政には藪蛇になると困るので聞けない」というのが担当者の現実的な悩みです。そんな悩みを解消するために、クラウドシステム上にお客様専用の相談窓口を設けてサポートをします。行政への確認をイーバリューが匿名で代行することもあります。
また、法律には改正がつきものであり、それらをタイムリーにキャッチアップしなければなりません。しかし、公布される改正情報だけでは、理解し自社業務に落としこむのはなかなか困難です。そこで、2024年から改正情報をタイムリーに、且つ何をするべきかを分かりやすく要約した状態で配信するサービスも始めました。
専門家として蓄積する知識・ノウハウと、クラウドシステムを活用しながら、企業のコンプライアンスをサポートします。
フェーズ3:管理の仕組みづくり
管理の仕組みづくりでは、法律に則した管理を、誰もができるような実務体制の構築を行います。委託契約書やマニフェスト、行政への届出書類などの運用や管理において、よくあるのが「知識や経験によって管理方法や基準が変わる」「記入ミスや確認漏れがある」といった問題です。これらは属人的な管理がゆえに起きてしまいます。
そこで、イーバリューでは廃棄物管理業務に特化した標準化システムを導入することを提案しています。システム管理にすることで、例えば、入力漏れがあればエラーとなり登録できないようにする、期日管理は通知設定で抜け漏れを防止するといったように、そもそも法律や社内ルールを逸脱できない仕組みをつくることができます。ミスや確認漏れを防ぐとともに、担当者の心理的負担も軽減できます。
フェーズ4:廃棄物処理の最適化
処理会社を選定するにあたり「安心して任せられること」「適正処理ができること」は、もはや当たり前の基準です。そのうえ、自社の廃棄物の成分・性状に対応してほしい、極力コストを抑えたい、リスク分散のために複数社と契約したい・・・など、ニーズの多様化でそれらに合致した処理会社を探すのも困難で、どこが自社にとって良いのか分からないといった状態に陥ります。処理会社を探したり交渉したりするにも、知識が必要なことはもちろん、手間や時間もかかります。
廃棄物処理の最適化では、そういったお客様のニーズや課題に応じて、処理委託先の選定からご提案、さらには契約締結、回収作業の管理までも一貫してサポートします。ご担当者様はそれらの手間から解放されるのです。
フェーズ5:実務に直結した社員教育
最後に重要になってくるのが、やはり「教育」です。リスクを抽出し、正しい法解釈で管理の仕組みをつくり、信頼できる処理会社に委託するようにしても、その維持管理をするためには係わるスタッフの知識やリスクへの意識などは必要不可欠です。「環境部門の自分たちだけが気をつけていても限界がある」これは実際のお客様の声です。
社員一人ひとりが自らの実務における環境・廃棄物リスクを知っているだけで、意識と管理レベルは上がります。社員教育のやり方は対面式研修、オンラインセミナー、e-ラーニングなど各種取り揃えており「実務で使える情報」にこだわって提供しています。現場に戻った時に使えるからこそ、効果を実感いただけると思います。
廃棄物リスクから企業価値を守る
冒頭にも述べましたが、排出事業者責任は改正の度に厳しくなっています。廃棄物処理法において違反があった場合、両罰規定の観点から個人に対しては最大で「5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金またはその併科」となり、法人に対しては「3億円以下の罰金」です。罰則や罰金だけではなく、企業イメージや信用問題にも大きな影響をもたらします。
だからこそ、私たちはリスク把握から法令遵守、仕組みづくり、適正処理、社員教育までをパッケージとしてワンストップで提供し、隙がない管理体制のサポートをすることが、お客様の企業価値を守ることだと考えています。廃棄物管理のプロとして、問題の根本にメスを入れ、最適なソリューションを提供していきます。
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